前の記事に続く内容ですが、ブルースカイを本気で検討してみようと思います。

まず、デッキの最高マナは3マナ。これを定めます。
土地3枚を安定して揃えられる枚数は23枚だと思っていますが、マナフラッドが辛いデッキなので《思案》を積むことも考慮し22枚。

今の青単イリュージョンの構成が

1マナ 定業×4、呪文貫き×3、熊×4、四肢切断×2
2マナ 王×4、像×4、珊瑚兜×4、リーク×4、剥奪×3、ロイル×2
4マナ ドラゴン×3

ここから落ちるのが定業、貫き、珊瑚兜、剥奪、ロイル。

定業⇒思案
貫き⇒代替手段無し
珊瑚兜⇒縫い合わせのドレイク?
剥奪⇒否認? 雲散霧消?
ロイル⇒分散? 送還? 静かな旅立ち?(青、ソーサリー、フラッシュバック4青)

入れたい生物はスカーブの殲滅者、縫い合わせのドレイクのほか、《秘密を掘り下げる者》はぜひ試したいところ。

青 1/1
自アップキープにライブラリトップを見てインスタントかソーサリーなら3/2飛行へ変身

初っ端から変身できればこれほど強い飛行生物もいない。が、デッキにインスタントとソーサリーはどんなに多くても18枚程度。確率にして1/3に満たない。思案で多少の補助はできるにしてもこれは成り立つのか? ただ一発で変身できなくても2回以内に変身できるなら結局稼いでくれるダメージはそこそこになりそう。さらに一発で変身できた場合に2ターン像でコピーすれば瞬く間に飛行6点クロック。そうなれば1発何かカウンターすればゲームは終わる。

またドラゴンは4マナなので今回は除外。実際問題、重すぎる。

ここから組み上げてみると、

1マナ 秘密×4、熊×4、思案×4、送還×2、四肢切断×2
2マナ 王×4、像×4、リーク×4、否認×2
3マナ 縫い合わせのドレイク×3、スカーブの殲滅者×2、雲散霧消×2

うーん、非常に不安です。笑
貫きや剥奪が強かったこともありクロックパーミッションとして機能していたので、それらが落ちた影響がカウンター体制にどう響いてくるか。
1青青 5/6 飛行
唱えるに際し自墓地のクリーチャーカードを3枚追放。
墓地からも唱えられる。

この青いファッティに感じる可能性はかなりのものなのですが、いまいち面白い使い方が浮かびません。殻からだと普通すぎるし、かといってパーミッションのような形では追加コストが払えない。だけでなく、遅いターンに普通に出てくるならタイタンその他でいいじゃんって話なんですよね。

青系のビートデッキは組めなくはないですが珊瑚兜も落ちてしまったのでイリュージョンパーミッションもちょいと辛いかなぁ。まだイケるかなぁ。試しにそこに投入してみるといいかもしれませんね。《縫い合わせのドレイク》の方が無理なく入ってきそうではありますが。

1青青 3/4 飛行
唱えるに際し自墓地のクリーチャーカードを1枚追放。


それと《精神叫び》。これ、何か出来そうな気がするんだよなぁ・・・。
たとえば6マナあって、3回起動して3マナが3回落ちれば10/10ですよ。普通に起動するとしても、デッキによりますが期待値は+2/+2くらいあるんじゃないかな。墓地を肥やすことに意味があるデッキであればアドバンテージ源にすらなるし、与ダメ2倍になる装備品とか付けるとなお面白い・・・いや、TOMだとは思いますが。
私はイリュージョンをクロックパーミッションとして組んでいますが、だいぶ使い慣れてきたのでなんとなくまとめてみます。

環境のクロックパーミと言えば青白Caw-Bladeが一番の勢力です。
CawはクロックパーミでありつつもDoJやギデオンで盤面をひっくり返せるので終盤にも強く対応力があります。対してイリュージョンはマストカウンターなものを通すと挽回が難しいのでシビアです。

しかしイリュージョンは生物単体のマナレシオが良く打点が高いことが利点で、1~2ターンで生物を並べれば、多くのデッキの中核である3~6マナ域をカウンターを構えながらボコボコ殴れるメリットがあります。

ヴァラクート⇒タイタン、マナ加速
Caw⇒剣、ギデオン、DoJ
青黒⇒タイタン、スフィンクス、黒頂点、弱者
殻⇒殻、ヴェンセ、タイタン、ワームコイル、ノーン
双子⇒総督、双子、サイドからのフィニッシャー

状況によりマストカウンターは変わりますがざっくり言ってこのあたりを2~3枚消せれば押し切れます。

1~2ターンでうまく展開できなかった場合は相手を見ながら4マナまで待つ場合が多いです。ドラゴンは6マナ待つこともありますが大抵は4マナぶっぱ。対処されなければ勝てるサイズなので状況を見て思い切ってタップアウトしていきます。

カウンターメイン10枚、サイド後最大14枚ですが引かないときは引かないのでブラフも大きな武器です。特に1戦目に理想的な回りをした場合、2戦目はエアリークが面白いように決まります。この駆け引きもクロックパーミの醍醐味だと思います。
青単イリュージョンは赤単が大の苦手ですので、ここに多くの労力を割く必要があります。

今採用しているのは亀と呪文滑り。亀は前の記事で3マナ厳しいと書きましたが、対赤単では火力で除去されない壁を出せれば返しに何が来てもトータルで損しません。また呪文滑りは火力に寄った赤単に特に効果があり、青マナの豊富なこのデッキでは大活躍します。殆どの場合火力2枚以上との交換になるうえ、重要な戦力である珊瑚兜を守る役割もあります。

ヴァラクート対策として入れている瞬間凍結も刺さるのでこれも入れ替え、代わりにイリュージョンたちを抜きます。つまりサイドボーディング後はほとんど青単パーミッションとして動く形となります。

これで赤単にはそこそこ有利が取れますが、それでも先手からのブン回りに対処することは難しく、2本目勝ち⇒3本目後手で負けというパターンは多いです。赤単を意識するならメインから構成を見直さないと駄目かもしれません。

なお一番勝てる気がしない相手は鋼デッキで、これに対抗するには漸増爆弾をサイドに取るか色をタッチするしかないと思います。
だいぶ使い慣れてきたので雑感を。

まず第一に、今の構成ではマリガン基準が結構厳しいです。クロックパーミなので初手にクロックが2枚はないと辛いのですが、熊だけとかドラゴンだけとかも今のクリーチャー枚数では普通にあるのでマリガン率が高いです。唯一、珊瑚兜だけは単体でもキープできるんですが他は1枚で勝ちきれるほどの力がないのでマリガン必須となります。像が単体では当然仕事をしないのも一因。しかし環境に優秀な青のクロックがほぼ存在しないので致し方なし。

亀は唯一可能性がありますが、3マナは青単のクロックパーミにとっては重いと思います。青白や青黒なら返しに何かされてもリカバリーできますが青単だと対処手段に乏しいです。それでも青単で組むのは色マナの安定(特に2ターン目珊瑚兜や王が毎回できること)が得られるからです。イリュージョンを展開しながらカウンターを構えるならなおのこと青マナ重要です。

除去や最後の押し込みとしてラヴァマンサーあたりはどうか? と赤タッチを考えないでもないですがデッキは結構ゆがむと思います。というかカウンターしか削りどころがないのでパーミ要素が減ります。となるとこのデッキの楽しさが失われるので結局単色のままで良いと思っています。

ところでこのデッキで最も強いクリーチャーは珊瑚兜ですが、熊もなかなかどうして良い働きをしてくれます。特に3マナからリークと剥奪構えながらクロックを水増しできる動きが非常に強いです。ドラゴンは特に緑系デッキ相手にブッパで勝てることも多いですし、ドラゴンが場にいると像が4マナからカウンター構えながらの5/5飛行追加とかになって非常に強い動きになってきます。

ってな感じで、青単イリュージョンはブルースカイ以来の(?)青単ビートデッキとしてかなり可能性のあるデッキだと思いますので皆さまも是非お試しください。
今のご時世、空を制圧しやすいこのデッキには追い風のようでトナプラレベルならかなり勝てます。何より殻デッキに4回当たってマッチ全勝という相性の良さが際立ちます。剣をもった鷹も珊瑚兜やドラゴンで止まりますし。当たり次第でDE4-0まであると冗談抜きで思います。

問題はサイド案ですが、今のところ特に対策が必要に感じるのは

赤単、これは当然として
青白装備、《迫撃鞘》が天敵すぎるし先手2ターン純鋼が対抗しづらい
感染、強化スペルでこっちのクリーチャーがやられる

ここらへんでしょうか。ヴァラや双子が最近トナプラにいないのでイマイチ分かりませんが、ヴァラはカウンター10枚搭載・サイド後14枚で何とかなると思います。双子は厳しそうなのでサイドに対策をとるべきでしょう。呪文滑りを王と珊瑚兜の護衛役兼双子コンボ対策として入れるのは良いかも。イリュージョンにとっては意味がないですが王が守れれば間接的にイリュージョンも守れるので。
何度か調整した結果がこちら。

土地 23
21 島/Island
2 地盤の際/Tectonic Edge

クリーチャー 19
4 幻影の熊/Phantasmal Bear
4 幻影の像/Phantasmal Image
3 幻影のドラゴン/Phantasmal Dragon
4 非実在の王/Lord of Unreal
4 珊瑚兜の司令官/Coralhelm Commander

その他 18
4 定業/Preordain
2 四肢切断/Dismember
2 乱動への突入/Into the Roil
4 マナ漏出/Mana Leak
3 剥奪/Deprive
3 呪文貫き/Spell Pierce


こんな感じになりました。これで殻や青黒コンに勝てたりします。

強い動きは1ターン熊、2ターン王、3ターン像で王コピーとか、珊瑚兜を並べて像で水増しとか、単に王とドラゴン並んだりとか。とにかく王で強化され呪禁をもった熊が酷いです。1マナ3/3呪禁とか何者。

カウンターは10枚突っ込んでいます。5点クロックくらいなら並べられるので、それをカウンターで守りながら殴りきるのが勝ち筋。相手の強力なクリーチャーにも像コピーで対抗できたりします。

本当は珊瑚兜と同性能の飛行クロックが欲しいところですが、贅沢ですね。珊瑚兜が落ちたらどう組めばいいんだろうか。ドラゴンは強いですが重たいので大活躍とはいきません。ってかカウンター構えようと思ったらなかなか展開できません。ブッパ用って感じなので3枚でも多いかも。まぁ対処されなければ勝てるサイズなのでこれはこれでアリな気もしますが。

いずれにせよ、これ結構ホントに強いです。しかも30チケットくらいで作れます。青ビートを待ち焦がれていた方々はぜひ。あ、亀はやっぱり要らない気がしました。
検索ワードでやたらと青単イリュージョンが多いのでもう一度考えてみました。いくつかのDNで「青単イリュージョンと当たって強かった」とか「綺麗なレシピだった」というフレーズを目にしたので、私も実際に組んで使ってみたくなってきました。

土地 23
13 島/Island
4 沸騰する小湖/Scalding Tarn
4 霧深い雨林/Misty Rainforest
2 地盤の際/Tectonic Edge

クリーチャー 23
4 幻影の熊/Phantasmal Bear
4 幻影の像/Phantasmal Image
3 幻影のドラゴン/Phantasmal Dragon
4 非実在の王/Lord of Unreal
4 珊瑚兜の司令官/Coralhelm Commander
4 方解石のカミツキガメ/Calcite Snapper

その他 14
4 定業/Preordain
2 四肢切断/Dismember
2 乱動への突入/Into the Roil
3 マナ漏出/Mana Leak
3 呪文貫き/Spell Pierce

メインはこのような形でどうでしょうか。亀までは入れすぎかもしれませんが被覆は相手によっては強烈に刺さりますし、公式の記事にもあったように《幻影の像》で亀をコピーすれば被覆によってデメリットが無くなる点も良いです。

1~3ターンでクロックを展開し、4ターン以降はカウンターを構えながら殴る形のクロックパーミッションとして組んでみました。フェッチ以外はお安く組めるので、まずはフェッチなしで組んでみて使用感を見てみたいと思います。亀は場合によって抜けるかもしれませんし。殻デッキが流行ってると地上が止まりやすいです。
M12で誰でも一度は作りたくなるデッキ、青単イリュージョン!

土地 23
23 島/Island

クリーチャー 28
4 幻影の熊/Phantasmal Bear
4 幻影の像/Phantasmal Image
4 幻影のドラゴン/Phantasmal Dragon
4 非実在の王/Lord of Unreal
4 珊瑚兜の司令官/Coralhelm Commander
4 大建築家/Grand Architect
2 霊気の達人/Ether Adept
1 溶鉄の尾のマスティコア/Molten-Tail Masticore
1 ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine

その他 9
4 定業/Preordain
3 転倒の磁石/Tumble Magnet
2 四肢切断/Dismember

大建築家も加えて8ロード体制に。
イリュージョンの特性である「対象に取られると死ぬ」という点については、うまくLord of Unrealが出ればそれでよし、そうでなくてもどうせピン除去受ければ大抵死ぬしと割り切りましょう。大建築家から奇襲ワームコイルオプションを付けておきました。

1T熊、2Tロード、3T大建築家、4Tドラゴンで4/4呪禁と7/7飛行呪禁なら強くないですかね!

ちょっと各デッキで対象を取る呪文や能力について考えてみます。

青黒コン:喉首狙い、破滅の刃、見栄え損ない、四肢切断、乱動への突入
⇒殆どは元々確定除去だが見栄え損ないでドラゴンが落ちるのは切ない。青黒コンは比較的幻影デメリットが薄い相手。

赤単:各火力、トゲ撃ちの古老、燃えさし運び、攻撃的な行動
⇒相性は最悪。とはいえドラゴン以外は幻影でなくても焼かれるので単にデッキ相性の方が問題な気もします。

ヴァラクート:稲妻、ヴァラクート噴火、業火のタイタン
⇒あまり困らない。

双子:火力、総督のタップ能力、双子、乱動への突入
⇒総督の能力ですら葬り去られるので辛めか。いざというときは双子ですら除去カードに。


まぁざっと見ましたが元々何かを対象に取る呪文や能力は除去であることが多く、除去は多くの相手を倒せるから除去として機能するのであって、幻影であることが原因で不利益を被るのは結構限られた状況な気がします。
とはいえ狡猾な火花魔道士が無双したり、迫撃鞘シュートが致命傷だったり、相手によってはボッコボコにされそうな予感です。Lord of Unrealがイリュージョンなら一線級のデッキになったかもしれません。

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